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カンボジア情報 Cambodia Information

2024.11.25

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カンボジアの教育事情3-男女間の成績の差異-

〜PISA-Dデータが明かす意外な真実〜

こんにちは!さて、前回の「農村と都市、公立学校と私立学校間の成績の差異」についての比較はいかがだったでしょうか。今回は更に踏み込んで、男女間の学力差について詳しく解説していきます!

就学状況:男子の方が課題を抱えている?🤔

まず、状況として:

  • 男子の方が未就学になりやすい
  • 男子の方が就学が遅れがち
  • 男子の留年や入学時期の遅れ
  • 男子の早期退学が問題

こうした就学率での差異が起きている裏で、男女それぞれの学業成績には、どんな結果が生まれているのでしょうか。

PISA-Dで見る男女の学力差!📚

2017年のPISA-D(15歳対象)の結果を見てみると…

この表は、2017年のPISA-Dに参加した15歳の男子生徒と女子生徒の成績の差を示したものです。

読解力で驚きの結果!📖

  • 女子が男子を17点もリード

男子生徒と比べ、女子生徒の方が読解力が大幅に優れていることがわかる。(この読解力における男女の成績差は、PISA-Dに参加した国・地域はもちろん、OECD加盟国やASEAN諸国全体でも共通して起こっています)

  • しかし、この差は他の発展途上国と比べても大きい
  • エクアドル:8点差
  • ホンジュラス:12点差
  • セネガル:1点差

数学は意外な結果に!🔢

  • 男女でほぼ差がない=男女間の不平等が低い
  • ASEAN諸国と同じ傾向
  • ただし…全体的な学力の低さが課題
  • 数学の指導と学習の質に対する重大な懸念を示唆

理科はどうなの?🧪

  • わずかな差はあるものの、大きな違いなし
  • これはASEAN諸国や他の低中所得国でも同様

まとめると…💡

つまりカンボジアでは全体として、女子生徒は男子生徒よりも読解において優れており、理科や数学では、性別は生徒の成績に大きな影響を及ぼしていません。このように、読解において特に顕著に見られるような女子生徒が優位な成績の差は、前回解説しました、男女間の学習到達度の差を補強している大きな要因の一つとなっています。

カンボジアの男女の学力差はこんな感じ:

読解力:女子 > 男子(大きな差)

数学:女子 ≒ 男子(ほぼ同じ)

理科:女子 ≒ 男子(わずかな差)

次回は、「他国と比較した教育への投資額」についてご紹介してまいります。

引き続きお楽しみいただけますと幸いです。

PISA-Dとは: 

PISAとは “Program for International Student Assessment” の略称で、 1997年にOECDによって開始され、各国の15歳の対象生徒の読解力、数学、理科といった 学問の習熟度及び学校で学んだことを実生活に応用する能力を評価するものです。国や地域を超えた生徒の知識とスキルの習得の傾向を把握することができるため、 国際的なベンチマークとして役立てられています。

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