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カンボジア情報 Cambodia Information

2024.11.27

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カンボジアの教育現状4 – 教育資源の投資額における他国との比較 –

〜世界基準と比べてどうなの?徹底分析〜

こんにちは!さて、前回の「男女間の成績の差異」についてのカンボジア国内の比較とは打って変わり、今回は、かなりマクロな視点でカンボジアの教育現場を見ていきましょう。

プノンペンでは教育機関が続々と新設されており、カンボジア政府が教育に対しての投資額を年々増やしていることにお気づきの方も多いのではないでしょうか。

世界の教育投資事情 📈

  • OECD加盟国(2005年〜2013年):初等〜高等教育の生徒一人当たりの教育への投資額が平均6%ほど増加

しかし、持続可能な開発目標・SDGsで掲げられている「質の高い教育をみんなに」という教育目標を達成するにはこの投資額ではまだまだ不十分と考えられています。

カンボジアをはじめとする発展途上国が、この教育SDGsを2030年までに達成するには、GDPに対して教育への総投資額を6%まで引き上げることが必要となります。

カンボジアの教育投資の現状 💸

上の表は、カンボジアの教育に対する投資額(対GDP比)と人口の変遷を示しています。

  • 最高値(2018年)でもGDPの2.16%
  • 世界規模の目標の6%にはまだまだ遠い
  • 年々増加傾向だけど、世界的に見るとまだ低水準

投資額と学力の関係性を見てみよう!📊

教育への投資額と生徒の学力には、どのような関係性があるのでしょうか。PISA・PISA-D(2015年)のデータで比較すると…

上の図は、2015年のPISA・PISA-Dでの数学の平均点数と、6〜15歳の生徒一人当たりの教育への平均投資額を、国別に示した散布図になります。右に向かうほど教育にお金をかけており、上に向かうほど平均点が高い国が示されています。

  • 教育投資が多い国(赤枠)

  →成績が100点以上も高い!教育への投資財源が潤沢な国ほど成績が伸びていることがわかる。

  • 投資が少ない国(青枠・カンボジアを含む)

  →成績が伸び悩み…

カンボジアの具体的な数字 🔢

  • 教育への平均投資額:3,087ドル(2013年時点)
  • PISA-D参加国と比べても低水準
  • これは何を意味する?

つまり世界的に見ると、カンボジアでは教育に対して使える財源が制限されており、より良い学習支援や学習機会を提供し、学力の向上を促進するためには、教育へのさらなる財源確保が重要であることを示唆しています。次回はさらに深掘りして、男女間の就学率の差異についてご紹介してまいります。

引き続きお楽しみいただけますと幸いです。

PISA-Dとは: 

PISAとは “Program for International Student Assessment” の略称で、 1997年にOECDによって開始され、各国の15歳の対象生徒の読解力、数学、理科といった 学問の習熟度及び学校で学んだことを実生活に応用する能力を評価するものです。国や地域を超えた生徒の知識とスキルの習得の傾向を把握することができるため、 国際的なベンチマークとして役立てられています。

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