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カンボジア情報 Cambodia Information

2024.12.02

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カンボジアの教育現状7 – 教育に対する人的資源の投資状況 – 

こんにちは!前回の男女間の健康状況と生活満足度の違いはいかがでしたか?以前の記事のカンボジア教育現状の調査では、世界的に見ると、カンボジアでは教育に対する財源が制限されており、より良い学習機会の提供、学力向上を促進するためには、さらなる教育資源の確保が重要であることが分かりました。今回はさらに深掘り、教育資源でも特に不可欠な人的資源について解説してまいります。

教育の質を左右する重要な要素📕

教育人的資源のうち最も大きな資源となる「教員」は教育現場にとって不可欠な存在ですが、すべての要素が同じように生徒の成績と関係しているわけではありません。実は、これまでの研究で、教師自身の教育過程や資格、勤務状況、給与などよりも、教科に対する知識や指導の質が生徒の成績に強い影響を与えることが示されているのです。

以下のポイントが、カンボジアの教育における人的資源の現状を示しています:

  • カンボジアではクメール・ルージュ崩壊後の教師不足を考慮し、教員の母数を増やすため、最近まで「初等・中等教育は2年、高等教育は1年」という短い教員養成期間を設けていた
  • 初等・中等教育の教員養成期間は近年やっと4年間に義務づけられ、学士号取得を目指せるようになりましたが、地方では教職に就くための条件が未だ整っておらず、国内全体の教員の質を均等に補う必要性が高まっているのが現状

さらに、教員の数、つまりクラス規模も学習に影響を与える可能性があります。上の表では、クラス規模と教員に対する生徒の数の関係性を示したものです。

現状が教育に与える影響✏️

  • 2015年のPISAの調査結果によると、OECD加盟国では1クラスあたりの生徒数は平均26人、カンボジアでは平均45人
  • この表からみても、カンボジアのクラス規模は他国に比べ大規模で、「教師の配置と仕事量のバランスがとれていない」ことが分かる
  • テネシー州のSTAR実験に基づく研究では、小規模クラスであればあるほど生徒の成績を改善でき、より効果的な学習を提供できると判明。さらには、クラスの規模によって「大学進学や昇進、貯蓄など、長期的な生活面に影響がある」ことまで明らかにされている

今後の展望👀

カンボジアの更なる発展のためには、重要な人的資源である「教員」の質を高めることに投資することはもちろん、教員数を増やし、生徒一人一人の学習に目を向けられる環境を整備することでカンボジアの更なる経済成長や、活躍できる人材育成につながると考えられるでしょう。

次回は、カンボジアの学生たちの生活満足度や学習に対する意識についてお伝えする予定です。引き続きご期待ください!🎓

PISAとは “Program for International Student Assessment” の略称で、 1997年にOECDによって開始され、各国の15歳の対象生徒の読解力、数学、理科といった 学問の習熟度及び学校で学んだことを実生活に応用する能力を評価するものです。国や地域を超えた生徒の知識とスキルの習得の傾向を把握することができるため、 国際的なベンチマークとして役立てられています。

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