1. TOP
  2. 求人検索
  3. 🇰🇭 カンボジアの社会保障制度って? 知っておきたいNSSFとは?

カンボジア情報 Cambodia Information

2024.12.26

  • カンボジアの暮らし

🇰🇭 カンボジアの社会保障制度って? 知っておきたいNSSFとは?

みなさん、こんにちは! 今回はカンボジアの社会保障制度、特に国家社会保障基金(NSSF)という機関とNSSFによる制度について詳しくご紹介します。発展途上国のイメージのあるカンボジアですが、実は近年、社会保障制度の整備が急速に進んでいるんです。

目次

  1. NSSFの歴史と背景📚
  2. 社会保障制度の全体像🏢
  3. 健康保険制度の詳細🏥
  4. 出産・育児関連の保障👶
  5. 年金制度👴
  6. 貧困層向けの医療扶助🤝
  7. まとめ✨

📚1. NSSFの歴史と背景 

カンボジアの社会保障制度は1955年に始まりましたが、ポル・ポト政権下で一度崩壊してしまいます。その後、1993年の内戦終結を経て、2008年に現在のNSSFが設立されました。以来、段階的に制度を拡充し、2016年には健康保険制度が始まり、2018年には公務員も対象となりました。

現在は約117万人が加入する大きな制度へと成長しています。

🏢2. 社会保障制度の全体像 

カンボジアの社会保障は、大きく分けて2つの柱があります:

1. 社会保険制度(NSSFによる)

民間企業の従業員や公務員を対象とした保険制度です。主な内容は:

  • 健康保険(給与総額の2.6%を雇用主負担)
  • 労災保険(給与総額の0.8%を雇用主負担)
  • 年金制度(民間企業従業員向け年金制度が2022年7月に導入。10月より運用開始)

その他のサービスとして…

  • 出産・育児給付

2. 社会支援制度(公的扶助)

カンボジアの保健省中心のHealth Equity Fund(医療扶助)は、社会保障制度の一つ。貧困層向けのセーフティネットとして機能しており:

  • 緊急食料支援
  • 奨学金制度
  • 職業訓練支援 などを提供しています。

🏥3. 健康保険制度の詳細 

NSSFの健康保険は、予想以上に充実したサービスを提供しています。

【主な給付内容】

  • 疾病治療費の全額
  • 入院費用
  • 出産関連費用
  • 葬儀費用補助 など…

ただし、以下のような治療は原則対象外です:

  • 歯科治療
  • 美容整形
  • 人工授精
  • 一般健康診断

👶4. 出産・育児関連の保障が充実 

出生率の高いカンボジアでは、出産・育児関連の保障は特に充実しています:

  • 妊婦健診から出産までのサービス
  • 出産一時金として40万リエル(約100ドル)支給(民間)
  • 産後のケアサービスも対象 など…

👴5. 年金制度 

民間企業従業員向け年金制度が2022年7月に導入された、10月より運用開始の年金制度。4つの大きな柱で成り立っています。:

  1. 老齢年金

支給開始年齢: 60歳

要件: 12カ月以上の保険料納付

  1. 障害年金

要件: 60カ月以上の保険料納付

事故による就労不能が条件

  1. 遺族年金

対象: 死亡した加入者の配偶者・子供

要件: 配偶者が無収入、子供が18歳未満等

  1. 葬祭給付

年金受給資格者が死亡した場合に支給

🤝6.貧困層向けの医療扶助 

Health Equity Fund(HEF)という制度も重要です:

  • 指定医療機関での診療が無料
  • 交通費、食事提供あり
  • 必要に応じて葬儀費用も補助

制度を利用するには、居住地域で貧困認定を受ける必要があります。

✨7.まとめ 

発展途上とはいえ、着実に整備が進むカンボジアの社会保障制度。特に出産・育児関連の保障は日本と比べても遜色ないレベルに達しています。

カンボジアでビジネスを展開する際や、長期滞在を考えている方は、ぜひこの制度をチェックしてみてください。また、実際に制度を利用する際は、事前に以下の点を確認しておくと安心です:

  • 利用予定の病院がNSSFと提携しているか
  • 必要な書類は何か
  • 申請の手順はどうなっているか

今後も経済発展とともに、さらなる充実が期待されるカンボジアの社会保障制度。その動向から目が離せません。

参考資料:

企業担当のご担当者さまへ

弊社では日本人複数名常駐体制で、過去10年間で培ってきた60,000人以上を超える
候補者情報を持つデータベースを駆使し、御社のカンボジア進出の成功を人材採用面から全力支援させて頂きます。