2025.03.21
平素より「CamUp通信」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。今回は、ASEANが2022年末に公開した『2022年 ASEAN統計年鑑』を通して、カンボジアを軸とした東南アジアの経済動向についてお伝えしていきます。
本年鑑は18回目の発行となり、人口、経済成長、インフレ、雇用、財・サービス貿易、海外直接投資、運輸、製造業など、ASEAN加盟10カ国の主要な社会経済動向を詳細に示しています。
日頃より東南アジアの成長、またその中でのカンボジアの動向について関心のある声を耳にする機会も多いため、今回のシリーズでは、注目度の高い内容をご紹介していきます。カンボジアはもちろん、ASEAN諸国の格差の特定、ニーズの予測、そして多様な課題を通し、皆様の経済活動に対し、微力でもプラスになることを願っております。
早速ではございますが、初回ではASEAN各地域の『人口』に着目していきましょう。
下図では、約10年間の人口増加率の変遷を見ることができます。タイ、マレーシア、シンガポールなどの都市化が急速に進んだ国では2019年代頃から人口減少が起きている中、カンボジアは人口増加を続けており、2021年時点では増加率1.6%と、ASEAN諸国の中で最も人口が増えています。
また下図の各国の人口密度に着目すると、カンボジアを含めた諸地域で過密が進んでいますが、ASEAN内ではカンボジアは下から三番目の密度、年々過密度は増しており、今後の更なる過密化が予想されています。また最後のグラフでは、ASEAN全体の人口密度の変遷を見ることができ、東南アジア全域を通して過密が進んでいることから、今後の益々の経済成長と労働生産性の向上などが見込めるでしょう。
次回以降は、さらに詳細な視点から、労働市場や経済指標に焦点を当てて解説していく予定です。引き続き「CamUp通信」をご愛読いただければ幸いです。
ASEAN STATISTICAL YEARBOOK 2022
18回目の発行となる『ASEAN統計年鑑』は、人口、教育、保健、 経済成長、インフレ、雇用、財・サービス貿易、海外直接投資、 運輸、観光、農業、製造業など、ASEAN加盟10カ国の主要な 社会経済動向を詳細に示している。 本書は、2012年から2021年までのデータ・シリーズを掲載した ものであり、ASEAN共同体統計システム(ACSS)の下、ASEAN 事務局統計部(ASEANstats)とASEAN加盟国の国家統計局が 協力して、地域全体の統計データの調和と強化を図ったものである。
弊社では日本人複数名常駐体制で、過去10年間で培ってきた60,000人以上を超える
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