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カンボジア情報 Cambodia Information

2025.03.26

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2. カンボジアの労働人口 – 『ASEAN統計年鑑』から読み解く – 

さて、前回に続き『2022年 ASEAN統計年鑑』を基に、昨今のカンボジア、また ASEAN諸国の労働・経済状況を読み解いてまいります。 前回はASEAN全体の人口推移や人口密度についてご紹介しましたが、今回はさらに焦点を絞り、 カンボジアの労働人口についてASEAN諸国と比較しながら見ていきましょう。

 ※『労働人口率』:15歳以上の人口の内、失業者も含め、健康で働ける人口の割合

驚きの高水準な労働人口率

下図では、2012〜2019年の7年間の各国における労働人口率の変遷が示されています。赤枠内がカンボジアの労働人口率を指しており、長期的に高い数値を維持していることがわかります。特に最新年の情報(黄色枠内)では87.4%と、突出して高い数値になっています。

超低水準の失業率

また2つ目の図では、15歳以上の男女別失業率を示しており、カンボジア(黄色枠内)では男性の失業率は1.1%、女性は3.7%と、労働人口率と反比例して非常に低い数値を誇っており、労働力人口に占める就業者の比率を示す雇用率はなんと99.3%に到達しています。(プノンペンポストにて労働省発表)

成功の背景にあるもの

これは、持続的な経済成長若者の雇用機会の創出に重点を置くというカンボジア政府の方針が功を奏しているのではないでしょうか。

労働争議の減少や工場閉鎖などへの迅速な対応、最低賃金の導入など健全な労働環境に向けた取り組みが全土で進められているそうです。

課題も残る

ただし、全てが順風満帆というわけではありません。全国労働組合総連合によると、賃金の上昇幅がまだまだ小さいなどの課題も残されているようです。

次回は、業種別の詳しい分析をお届けする予定です。カンボジアの労働市場の実態がより鮮明に見えてくるはずです。引き続きお楽しみに!

データについて

ASEAN STATISTICAL YEARBOOK 2022 

18回目の発行となる『ASEAN統計年鑑』は、人口、教育、保健、 経済成長、インフレ、雇用、財・サービス貿易、海外直接投資、 運輸、観光、農業、製造業など、ASEAN加盟10カ国の主要な 社会経済動向を詳細に示している。 本書は、2012年から2021年までのデータ・シリーズを掲載した ものであり、ASEAN共同体統計システム(ACSS)の下、ASEAN 事務局統計部(ASEANstats)とASEAN加盟国の国家統計局が 協力して、地域全体の統計データの調和と強化を図ったものである。

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