2024.12.26
みなさん、こんにちは! 今回はカンボジアの社会保障制度、特に国家社会保障基金(NSSF)という機関とNSSFによる制度について詳しくご紹介します。発展途上国のイメージのあるカンボジアですが、実は近年、社会保障制度の整備が急速に進んでいるんです。
カンボジアの社会保障制度は1955年に始まりましたが、ポル・ポト政権下で一度崩壊してしまいます。その後、1993年の内戦終結を経て、2008年に現在のNSSFが設立されました。以来、段階的に制度を拡充し、2016年には健康保険制度が始まり、2018年には公務員も対象となりました。
現在は約117万人が加入する大きな制度へと成長しています。
カンボジアの社会保障は、大きく分けて2つの柱があります:
民間企業の従業員や公務員を対象とした保険制度です。主な内容は:
その他のサービスとして…
カンボジアの保健省中心のHealth Equity Fund(医療扶助)は、社会保障制度の一つ。貧困層向けのセーフティネットとして機能しており:
NSSFの健康保険は、予想以上に充実したサービスを提供しています。
【主な給付内容】
ただし、以下のような治療は原則対象外です:
出生率の高いカンボジアでは、出産・育児関連の保障は特に充実しています:
民間企業従業員向け年金制度が2022年7月に導入された、10月より運用開始の年金制度。4つの大きな柱で成り立っています。:
支給開始年齢: 60歳
要件: 12カ月以上の保険料納付
要件: 60カ月以上の保険料納付
事故による就労不能が条件
対象: 死亡した加入者の配偶者・子供
要件: 配偶者が無収入、子供が18歳未満等
年金受給資格者が死亡した場合に支給
Health Equity Fund(HEF)という制度も重要です:
制度を利用するには、居住地域で貧困認定を受ける必要があります。
発展途上とはいえ、着実に整備が進むカンボジアの社会保障制度。特に出産・育児関連の保障は日本と比べても遜色ないレベルに達しています。
カンボジアでビジネスを展開する際や、長期滞在を考えている方は、ぜひこの制度をチェックしてみてください。また、実際に制度を利用する際は、事前に以下の点を確認しておくと安心です:
今後も経済発展とともに、さらなる充実が期待されるカンボジアの社会保障制度。その動向から目が離せません。
参考資料:
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